机の前で、ひとり静かに気分転換に手元にある駒を磨くんです。
ちょっと壊れそうになっている心の、気分解消にはもってこいかも知れません。4年前に、そんなことも知りました。
<2012 秋 了>
この2日間、せっせと駒磨きをしていました。
気分転換です。私の場合は、ジーンズ生地を適当なサイズに切り取り、駒を磨きます。光沢のある仕上げにしたいときには、イボタ蝋を生地にこすり付けておきます。これだと結構力が入り、磨けるんです。今まで支障がなかったので、こんな方法を採っていますが、別に盛上げの漆がどうだこうだと言うような問題は生じていません。
気分転換です。私の場合は、ジーンズ生地を適当なサイズに切り取り、駒を磨きます。光沢のある仕上げにしたいときには、イボタ蝋を生地にこすり付けておきます。これだと結構力が入り、磨けるんです。今まで支障がなかったので、こんな方法を採っていますが、別に盛上げの漆がどうだこうだと言うような問題は生じていません。
手元にある駒を磨き終えて、並べてみました。
ゆっくりと眺めます。と、将棋盤上とはまたひとつ違う光景が広がります。
うっとりとして、優雅な時間が流れて、それは至福の時となります。あれやこれやといった日常が、手術後も残った右足の痺れや突っ張りまでもが、一瞬消えてなくなるような気がします。
うーん・・・と、深く呼吸を吐きながら、溜息を漏らしたりして。
この気持ちは、いったい何なんでしょう?
隣に恋する人が居るときの気持ち?いや、違います。少しも気は使っていませんから。次に何したいという期待も持っていませんし。
当たり馬券を換金するときの気持ち?これも違います。邪な欲や計算はありません。
自分がピュアになって書き上げた作品を読み返すときの気持ち?
いい映画やお芝居を見終えたときの気持ち?
テタンジェのシャンパンや、リオハアルタのグランデゼルヴェ、或いはジョニーウォーカーのブルーをストレートで飲んで、それが喉をスーッと通って行くときの気持ち?
だんだん近くなってきました。
そうだ、かつて受けたおおきな手術のとき、とある瞬間に幽体離脱して、フーッと上に上がり、そこに流れるゆっくりとしたストリームに身を委ねてしまったときの気持ちだ。あのときは、その流れが何かの中心に向かってゆっくりと動いていると確信した。光の玉がいくつも一緒に流れていた。ここに身を任せていたら、何と心地良いことかと思ったのに、光の玉になっていた私は振り返ってしまった。すると、汗まみれになりながら、私の肉体を修復しようとして格闘しているドクターの姿があり、私の肉体はそこに横たわっていたのだ。エッ!?このまま肉体を置き去りにしてしまっていいのか?と、私は考えてしまった・・・。気がつくと、私は私の中に戻っていた・・・。
あの天空のストリームに身を委ねた一瞬の時間の至福感が、どうやら一番近いのかも知れません。
苛々も不安も怒りも悲しみも何もなく、ただそこにいて流れに身を任せていることだけで得られた幸福感が・・・。
いやいや、そんなに大袈裟なことではありません。ふとあのときを思い出したから書いてみただけですから。とにかく眺めているだけで幸せな気分になりました。
手元にある華美に走らない、地道な駒の風情も、それなりです。
ゆっくりと眺めます。と、将棋盤上とはまたひとつ違う光景が広がります。
うっとりとして、優雅な時間が流れて、それは至福の時となります。あれやこれやといった日常が、手術後も残った右足の痺れや突っ張りまでもが、一瞬消えてなくなるような気がします。
うーん・・・と、深く呼吸を吐きながら、溜息を漏らしたりして。
この気持ちは、いったい何なんでしょう?
隣に恋する人が居るときの気持ち?いや、違います。少しも気は使っていませんから。次に何したいという期待も持っていませんし。
当たり馬券を換金するときの気持ち?これも違います。邪な欲や計算はありません。
自分がピュアになって書き上げた作品を読み返すときの気持ち?
いい映画やお芝居を見終えたときの気持ち?
テタンジェのシャンパンや、リオハアルタのグランデゼルヴェ、或いはジョニーウォーカーのブルーをストレートで飲んで、それが喉をスーッと通って行くときの気持ち?
だんだん近くなってきました。
そうだ、かつて受けたおおきな手術のとき、とある瞬間に幽体離脱して、フーッと上に上がり、そこに流れるゆっくりとしたストリームに身を委ねてしまったときの気持ちだ。あのときは、その流れが何かの中心に向かってゆっくりと動いていると確信した。光の玉がいくつも一緒に流れていた。ここに身を任せていたら、何と心地良いことかと思ったのに、光の玉になっていた私は振り返ってしまった。すると、汗まみれになりながら、私の肉体を修復しようとして格闘しているドクターの姿があり、私の肉体はそこに横たわっていたのだ。エッ!?このまま肉体を置き去りにしてしまっていいのか?と、私は考えてしまった・・・。気がつくと、私は私の中に戻っていた・・・。
あの天空のストリームに身を委ねた一瞬の時間の至福感が、どうやら一番近いのかも知れません。
苛々も不安も怒りも悲しみも何もなく、ただそこにいて流れに身を任せていることだけで得られた幸福感が・・・。
いやいや、そんなに大袈裟なことではありません。ふとあのときを思い出したから書いてみただけですから。とにかく眺めているだけで幸せな気分になりました。
手元にある華美に走らない、地道な駒の風情も、それなりです。
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