五月晴れ、快晴の東京競馬場。 朝から府中に向かう電車は込み合っていた。その理由は、日本ダービー直前に判った。東京競馬場に集った大観衆は、15:00現在で13万人を超えていたいたのだ。レコードタイムが刻まれ、その上位馬たちが順調に調整されて迎えた日本ダービー。 果たしてどの馬が、王者となって頂点に昇りつめるのかと、心を躍らせて観守りたいる気分が、ファンを競馬場へと誘ったのだろう。 私もその一人だった。 皐月賞の強風の天候、掛かったリオンディーズが作ったハイペースのレコード決着を考慮すれば、まだまだ出走馬の力の序列は定まったとは言えないと、私はずっと考えていた。 レコードタイムの皐月賞馬の誕生は、ハイペースの流れを自らに利したひと追いが生み出したものだとみていたのである。ならば、ハイペースの流れの中でそれでもゴールまで耐えきろうとした馬たちには、まだまだ復権のチャンスがあるのではないかと思えてならなかったのだ。 だから、それなら臆することなく心から応援したくなるような馬に絞ってみようというのが、今日の第83回日本ダービーにおける私自身の最大のテーマだった。 とはいえ、ディープインパクト産駒3頭、キングカメハメハの産駒2頭の皐月賞上位馬5頭の勢力図が大きく変わったなどとは少しも思えなかった。おそらく皐月賞2着馬マカヒキから、リオンディーズ、エアスピネル、サトノダイヤモンド、ディーマジェスティを買えば、馬連馬券は獲れるだろうと予感していた。 しかし、それではつまらない。もっと絞って手厚く仕留めなければ、ダービーに参加する醍醐味はないじゃないか? そう、妙に強気だったのである。 強気になった理由は単純だった。ここしばらく(と言っても、東京開催になってからのことだが)、何となく閃いて運試しと思って少しだけ購入すると、奇妙にそれが的中するのだ。土曜も、午後からGCを軽い気持ちで眺めていたのだが、9Rの富嶽賞ダート1400mで、ふと閃いてルメール・アナザーバージョンから戸崎ラテラス、関西で頑張っている中谷雄太ケイリンボス、蛯名クワドルーブルに3点馬連で流してみたら、ケイリンボスが勝って2着がアナザーバージョンと決まって77倍。それ以上深入りしなかったからダービー資金ができてしまった。つまりダービーを負けても、マイナスを背負わずに元に戻るだけというある