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金魚を飼おう⑩~ランチュウの成長・9か月目に突入



ようやく山も桜の季節を迎えている。

昨夏から飼い始めたランチュウたちも無事に越冬して、ひと安心。例年に比べてそれほど寒すぎることもなかったので、冬眠状態にして餌断ちをすることなく、室内の気温の様子を確かめながら2日に一度は少量の餌をやっていた。それでも金魚たちはしたたかに成長を重ね、今や鼻先(?)から尾の先までの前兆が10㎝近くになり、ランチュウらしい肉瘤も大きさを増して、胴回りもデーンと相撲取りのような貫録を漲らせている。

人間なら、そろそろダイエットに悩まなければならないところだが、この種の金魚は太目の方が愛らしいから不思議だ。

昨日、10日振りに金魚の住処の水替えをした。新鮮な水に気分もリフレッシュさせて喜んでいたような気がする。

その様を見て、ついでだからと私自身もリフレッシュしてみようかと決めた。去年の6月から伸ばしたアゴ髭を、いちど暮れの12月25日有馬記念の日に落としたが、それから再度約4か月伸ばしていて、引っ張ると長いところで4cmほどになっていたのだ。最近、どうも聖徳太子とお友達になれないので、せめて真似をするようにアゴ髭を生やして仲間に入れて貰おうかと、無理な笑顔で卑屈ににじり寄ろうとしてみたのだが、桜花賞の結果のように、いい処までにじり寄っても、どうも聖徳太子とは親密なお友達にはなれてはいない。で、それならまた再び気分転換をしてみようかと決めた次第。

ハサミでカットしてからスッキリとシェービング。

何だか若返ったようだ。それに何となくモヤモヤと重く感じていたアゴの辺りが軽くなった。髭もそこそこ重量があったのかと思うと、それも不思議でならなかった。そうさ、また人生の再出発だ。人生なんて何度でもやり直せるに決まってる。タバコだって何度でも止められるじゃないか。うん、そうだ、そうだ・・・。

リフレッシュした別人の顔で金魚盥を覗いてみた。

お気に入りのオランダ獅子頭が近くに寄ってきて尾を広げてくれた。まるで「くじけないでね」と、言われたような気がした。

しばらく、そうまた気が変わるまで、これから毎日髭剃りに励むとしようか・・・。

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