ダービーの頃、中野「廣」の会の参加者でもある浅井秀美から案内の封書が届いた。
秩父・皆野ムクゲ自然公園内の「森の美術館」で写真展を開催中とのことだった。すでに5月20日から始まっていて、6月4日までの予定である。
私の住む山中から、ムクゲ自然公園までは、車でおよそ20分の距離だが、これまで国道140号から皆野・寄居バイパスを通過することはあっても、ムクゲ自然公園には行ったことがなかった。で、地図を頼りに土曜の6月3日に行ってみたのである。
ムクゲ自然公園は、140号から皆野・寄居バイパスに入る右隣にあった。が、私には未知なる領域で(山暮らしをしていても、異邦人の私は地元のことをあまり知らないのだ。他所から来て、地域外に出向く仕事しかしてこなかったのだから、当然と言えば当然である)、恥ずかしながらこれまで一度も訪ねたことはなかったのだが、今回初めて自然公園の存在を知った。
写真家浅井秀美は、1970年頃から中央競馬会のカメラマンになり、その後「三井フォト」を設立して代表取締役となり、専属カメラマンとしても活動してきた。
JRAのレースに関わる写真が必要な場合、多くのマスコミが写真提供を相談する窓口が「三井フォト」であり、浅井秀美自身もおよそ半世紀に渡ってゴール前を撮り続けてきてもいた。競馬を記録し続けてきたカメラマンである。
いやそればかりではない。最近刊行された「東京下町日和」なる浅井秀美の写真集(これはモノクロ300点の時代証言だ)を見ると、彼のほのぼのとした優し気なカメラ視線も明確になる。
競馬写真は、こんな具合だ。
「森の美術館」は広かった。浅井秀美は、展示準備に3日間を費やしたと苦笑混じりに言ったが、おそらくその通りだと思えた。
ゆっくりと展示写真を楽しんだが、かなり根気が試される枚数が展示してあったのである。
見終えてから、浅井秀美と、地元吉田地区(花祭りや農民ロケットで今や著名となった秩父吉田である)在住の絵かき「さもじろう」と歓談したのが、楽しい時間となった。「さもじろう」は、市内影森で生まれて若いころの4年間ほど東京・練馬で過ごし、その後地元に帰って、今は吉田に住んでいるという。アナログ的なほのぼのとした作風が、実物通りの雰囲気を醸し出している絵かきであった。仲間に紹介されて東京で浅井秀美と知り合い、その後長い付き合いを重ねて、今回の写真展も中心となってヘルプしたのだという。持つべきものは、気の合った仲間ということなのだろうか。浅井秀美自身もまた、「さもじろう」の原画を50点ほど蒐集しているとも聞いた。
こんなほぼ手作業の写真展も、出会ってみればなかなか良いものだと、知らされた土曜日だった。
秩父・皆野ムクゲ自然公園内の「森の美術館」で写真展を開催中とのことだった。すでに5月20日から始まっていて、6月4日までの予定である。
私の住む山中から、ムクゲ自然公園までは、車でおよそ20分の距離だが、これまで国道140号から皆野・寄居バイパスを通過することはあっても、ムクゲ自然公園には行ったことがなかった。で、地図を頼りに土曜の6月3日に行ってみたのである。
ムクゲ自然公園は、140号から皆野・寄居バイパスに入る右隣にあった。が、私には未知なる領域で(山暮らしをしていても、異邦人の私は地元のことをあまり知らないのだ。他所から来て、地域外に出向く仕事しかしてこなかったのだから、当然と言えば当然である)、恥ずかしながらこれまで一度も訪ねたことはなかったのだが、今回初めて自然公園の存在を知った。
写真家浅井秀美は、1970年頃から中央競馬会のカメラマンになり、その後「三井フォト」を設立して代表取締役となり、専属カメラマンとしても活動してきた。
JRAのレースに関わる写真が必要な場合、多くのマスコミが写真提供を相談する窓口が「三井フォト」であり、浅井秀美自身もおよそ半世紀に渡ってゴール前を撮り続けてきてもいた。競馬を記録し続けてきたカメラマンである。
いやそればかりではない。最近刊行された「東京下町日和」なる浅井秀美の写真集(これはモノクロ300点の時代証言だ)を見ると、彼のほのぼのとした優し気なカメラ視線も明確になる。
競馬写真は、こんな具合だ。
「森の美術館」は広かった。浅井秀美は、展示準備に3日間を費やしたと苦笑混じりに言ったが、おそらくその通りだと思えた。
ゆっくりと展示写真を楽しんだが、かなり根気が試される枚数が展示してあったのである。
見終えてから、浅井秀美と、地元吉田地区(花祭りや農民ロケットで今や著名となった秩父吉田である)在住の絵かき「さもじろう」と歓談したのが、楽しい時間となった。「さもじろう」は、市内影森で生まれて若いころの4年間ほど東京・練馬で過ごし、その後地元に帰って、今は吉田に住んでいるという。アナログ的なほのぼのとした作風が、実物通りの雰囲気を醸し出している絵かきであった。仲間に紹介されて東京で浅井秀美と知り合い、その後長い付き合いを重ねて、今回の写真展も中心となってヘルプしたのだという。持つべきものは、気の合った仲間ということなのだろうか。浅井秀美自身もまた、「さもじろう」の原画を50点ほど蒐集しているとも聞いた。
こんなほぼ手作業の写真展も、出会ってみればなかなか良いものだと、知らされた土曜日だった。
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