とある、日出る処のファーイーストに所在する王国。 恥じらいを知る識者たちは、思いのたけを込めて「子供の王国」と呼んだ。 それもそうだろう。そもそもその国には、かつての悲劇的戦争への反省を踏まえて、老いた身体を鞭打つように、平和平穏をを祈念して民人の間を訪れ続けられるミカドご夫妻ががおられるのに、いつの間にか、そうだ5年ほど前から、勝手に絶対王権のキングやクイーンのように立ち居振舞う民間人夫婦が生まれてしまったのだ。如何なる理由があろうとも、5度選挙に勝たせてしまった事実は、制度の中で思いもよらなかった王国を生み出してしまったことになる。さしあたり信じてしまった民人も愚かだったということなのだろう。本質を見抜けなかったのだから。 かつて薩長の田舎者たちが、庶民が切り開いた華ある江戸の文化を蹂躙しまくってしまったが、今また長州者が悲劇の果てにようやく手にした「民主主義制度」を破壊しまくっている。手法は、耳障りの良いその場しのぎのご都合主義と、恥を知らぬ嘘の連発である。 ひとつの嘘が新たな嘘を呼び、挙句の果ては公安による謀略と弾圧までもが蔓延り、歴史に責任を負うべき公文書さえも、公僕たる役人自身が矜持を捨てて改ざんに励んでいる始末だ。 国のこの先1年や、この先の未来にどう責任を果たしていくかを問われる国会も、まるで「子供の国の学級会」の様相で、無教養であってもいいところの衆が、すさんだ目つきで跋扈して、いじめやハラスメントを繰り返し、自らと自らのお友達に都合の良い嘘を繰り返している。同時に寄生虫のように利をも仲間同士であざとく漁り尽くしている。 子供の国のキングとクイーンは、貪欲に何かを欲しがる上目使いの輩の心にもない世辞と御愛想に囲まれて、日々増長して調子に乗って、まるで絶対主義国のキングとクイーンであるかのように振る舞っている。 だが平和を祈念され自らの信念で民人に励ましを届けられてきたミカドが、その齢と健康を考えられて退位され、きちんと帝王学を身につけられた新しいミカドが即位されようとする今、どうやら「子供の王国」には、崩壊の嵐を呼ぶ風が吹き始めたようだ。まるで邪悪を駆逐するかのようにだ。 さてこれからどうなるか?予測はつかないが、ただひとつ言えるのは、一度でも失った信義は、疑念を呼び起こし続けて、そう簡単には回復され